お母さんの感想文2019年4月

まつえ助産院 今月はお産後の苦労したお話です。こういう経験の方もあると思いますが、
やはり準備が必要だったというケースです。参考になりますよ。

 

 

 

 

「赤ちゃんが生まれたら、母乳で育てたい」妊娠中は誰でもそう思うもの、私が選んだ病院は、個人病院のためもあり、産後の乳房マッサージ、母乳の飲ませ方など指導は全くなく、あいにく、私の乳房は陥没~扁平乳頭、ほとんど子どもが吸いついてくれず、半ば母乳は諦めていたのです。
看護師という職業でありながら、どうしてよいか分からず、昔学校で習った乳房マッサージを思い出しながらやってみましたが、陥没乳頭はそのままで、自分の思い通りに行かず、歯がゆさを感じていました。とりあえず搾乳器を使用して、飲ませていましたが、不潔にはしていないつもりですが、どうしても間接的になるので、不潔っぽく思え、1回1回絞った後の後始末も、回数が多くなるにつれて、面倒になっていました。そのためもありミルクを与えることが多くなり、「赤ちゃんが生まれたら母乳で育てたい」という考えは、だんだんと現実から離れていくような気がしました。

また、自動搾乳機を使用していたため、乳頭が急激に引っ張られ、ヒリヒリ痛むことあり、搾乳してもどこかさっぱりしない、そんな時、松江先生に出会い、陥没乳頭は治せます、そしてなるべく母乳を与えなさいという、言葉を聞いて、希望が湧いてきたような気がしました。
多少の費用は掛かるものの、母乳で育てるという事は、あるゆる意味で素晴らしいことだと思います。私は1カ月後位からマッサージをしてもらいましたが、中々ミルクは離せず、特に夜間は、赤ちゃんの鼻がぐずぐずして、なかなか吸いついてくれず、泣くことが多く、つい可愛想ですぐミルクをやって、眠らせてしまうありさまでした。しかし、こうしていては、何時まで経っても母乳には切り換えられないと思い、鼻はぐずぐずして多少無理がかかっても、口を乳頭にくっつけて、何とか少しずつ飲んでくれたようです。
そうしているうちに、ミルクよりも母乳の回数が増え、思えば、ミルクよりも母乳の方が、ミルクを作るより手間が省け、すぐ直接乳を与えることができるので、楽なような気がします。そしてマッサージの回数も増えていくにつれて、徐々に乳頭も出始め、自然と母乳量も60~70、110~120ml位に増え、赤ちゃんにとっては、充分な母乳量になってきました。
また、助産院に通うことにより、赤ちゃんの抱き方、吸わせ方、離乳食の始め方、アトピー性皮膚炎、乳腺炎のことなど、今まで漠然としか覚えていなかったこともあり、実際目の前にしながら指導してもらい、大変勉強になり、これから育児をしていかなければならない私たちにとっては、大変貴重はものとして、とらえられたと思います。
特に乳腺炎については、高カロリー食品(油もの、甘いもの)などいけないと言われていますが、自分はそんなに気にしていなかったのですが、チョコレート、おはぎなどで乳腺炎になった事でびっくりしてしまいました。まさか自分がと言う感じです。両乳房の痛み、悪寒、40度の発熱、倦怠感、など、大変苦しい思いをしました。マッサージを受けて、乳房の痛みも大分楽になりましたが、これは防げるもの、食べ物に気をつけていなかった自分を反省しています。

とにかく母乳を与えることができるという事は、素晴らしいことと思います。
母乳中の免疫物質や、栄養面からみても赤ちゃんには理想的なものだと思います。また母乳で育てることは、母と子の絆をつくる上で、大変重要だと思います。
お腹が減った赤ちゃんが、乳首をしっかりとらえて、コックン、コックンと飲んでくれる姿を見ていると、何とも言えない、愛おしさがこみ上げて来て、母乳も刺激で奥の方から湧くように勢いよく吹き出し、時々赤ちゃんがむせ込んでしまうことも結構あり、母乳が出ることにうれしさを隠しきれません。
また、安心したような顔つきで、目を閉じて飲む姿は何とも言えません。
でも赤ちゃんに母乳を授乳している時、テレビやスマホを見ていると、気のせいかもしれませんが、母乳の出が悪いような気がします。やはり母乳は、母と子がお互いに作用し合って行われる行為で、どちらか一方だけでは上手くいかないようで、人間の体の神秘さを感じます。
とにかく、これからも、母乳哺育という事を大切にして心身ともに健康で育っていくように頑張りたいと思います。
これからも、悩み事や育児につまずいた時は、助産院の先生にお世話になりたいと思います。
また、こういう助産院のあり方、役割の大切さ、一人の人間を形成するにあたっては、なくてはならない場所だと思います。これからも母乳育児の大切さを、多くの人に知ってもらうために頑張ってほしいと思います。

私の一言

 

このケースは約1カ月自宅で頑張っておられた方ですが、直接授乳をチャレンジしたいとお出でになりました。授乳方法や追加するミルク量など工夫しながら取り組んで、念願の直接授乳が出来たことに喜びを感じ、本当に良かったと思います。日々の取り組みの中で感じることのうれしさを、素直に書き記してくださいました。母乳育児は子育ての原点と言う奥深さを分かっていただけたことに、私も大変うれしいです。
充分母乳育児を楽しんで下さいね。