お母さんの感想文2018年8月

まつえ助産院  今月は、初めての出産で、心配する家族のアドバイスで振り回されるような状況になってしまい、赤ちゃんも母親も先が見えないような表情で来院されたケースです。
お世話になる家族とのストレスは、母親には大きな影響を与えます。ご家族を含めて参考になると思います。
 

 

 


 

 私がまつえ先生にお電話しようと思ったのは、みるみる太り、毎晩唸りお腹をぱんぱんにする息子と数日に一度衝突してしまう祖母が理由でした。産前より実家に里帰りし、産後も私の祖母が毎日のようにつきっきりで私の産後のケアから子供の世話をしてくれ、側から見れば本当に恵まれ、幸せなことだと思います。
昔から祖母は自分のこども、そして私と二世代に渡り、世話をしてくれました。私が大きく育つ事が出来たのは、祖母のおかげ。そう頭では分かっていても、毎日続く駄目出し、昔はこうやったから、といった子育ての仕方、泣くたびにおっぱいが足りてないから、ミルクを足そう、といった周りからの声。息子を抱く回数も、私自身が減ってしまい、誰のこどもなんだろう、本当に私育児しているのかなと自信は一気に急落していきました。また、追い討ちをかけるように、一ヶ月検診で子どもの体重は1.5キロ増し、先生のところにお電話した二ヶ月弱の時には出生体重の2倍以上はありました。重ねて、夜中はずっと泣き、唸り、私たちは寝不足になるといった悪循環。おっぱいが足りていないといった自信の無さ、さらにはもうミルクにしてしまえ!といった言葉に、私は限界を迎え、毎晩泣きながら過ごし、インターネットに助けを求めるように調べていたところ、まつえ先生のところに駆け込んでいました。
初めて先生のところに行った時、「おっぱいだけでやりたいんだよね?大丈夫!頑張ろう!」と、励ましの言葉に加え、「確かに太っているけど、おっぱいで頑張ったらスマートになるから大丈夫!」といった言葉を言っていただき、ただただ驚きでした。初日から母と祖母がついて来てくれ、先生は全てを見通してくださったようにマッサージをしながら、「あなたは、本当によく頑張ったね。よくあることなのよ」と祖母の方を見ながら、そっと言ってくださいました。昔と今の育児の仕方が違うところ、おっぱいの大切さを祖母に分かりやすく伝えてくださり、否定するのではなく、昔はこうだったわよねなんて、笑いながら話してくださり、祖母の心にも溶け込むように入っていったんだと思います。また、育児に関する本も紹介してくださり、祖母はそれを少しずつながら、目を通してくれていました。
それからです。お互いに笑う事が増え、子どもも嘘のように夜苦しく唸ることもなくなり、寝る時間は増えていきました。先生の授乳方法を実践したこともあり、少しずつ変わっていくことが自分でも分かるようになり、私自身優しい気持ちが芽生え始めていました。同時におっぱいへの自信もつき、祖母へ出産してから、初めてありがとうと、心の底から思えるようになりました。心は子どもにも伝わっていたんだと思います。祖母と私の関係に、子ども自身が安心出来たんでしょう。本当にまつえ先生には、心まで豊かにしていただきました。
育児をする立場になって初めて分かる、大変さ。今と昔のやり方は多少違えど、子どもを大切に育てていきたい気持ちは一緒なんだなと。
里帰りは終わり、自分一人での育児が始まる事に不安ですが、青森には一番の助っ人の祖母が居る、そしてなによりまつえ先生が居てくださる、そう思って育児を楽しんでいきます。まつえ先生、本当にありがとうございました。

私の一言

 

 新生児訪問や家庭訪問でいつも感じていたことですが、実家に帰って産後のお世話を戴いた時に、祖母や実母の存在が母親を悩ませます。可愛い孫への愛情から、先輩として間違わないようにという親心からの行為なのですが、それは母親の気持ちを傷つけストレスになってしまいます。このケースも同様でした。
祖母の時代、実母の時代との違いは歴然で、その違いを理解していない場合は、若い母親と摩擦が起こり、ついには実家から逃避と言うことになってしまうのです。
このケースもその状態に置かれてり、来院した祖母、実母に“孫育て講座”で使用している“じいじ・ばあば、パパ・ママに贈る 楽しい子育て・孫育て”を読んでもらうことにしました。これは青森県助産師会で薦めている本ですが、昔と現在の育児の違いやあり方を示唆している本です。この母親も落ち着いて育児できる状況になったことが本当に良かったと思います。今後も楽しい母乳育児を続けてくださいな。