お母さんの感想文2018年10月

まつえ助産院 今月は一人目の時からの母親で、2人目の出産で里帰り、その経験談を書いてくださいました。一人目の経験からいろいろなことを乗り越えて、今は順調に母乳育児を楽しんで居られます。いろいろ勉強になりますよ。
 

 

 


 

 二度目の里帰り出産で入院中、経産婦ということもあってか産院ではほとんど授乳指導はありませんでした。
前回の出産で先生のところにお世話になるまで、長男と一緒に泣きながら授乳していた私は、当時教えてもらったことを思い出しながら、久々の授乳に四苦八苦していました。入院3日目で助産師さんに「これならおっぱいだけで大丈夫よ」と言われたとき、長男の時にちゃんと教えてもらっておいてよかったとほっとしたのでした。
ところが安心したのもつかの間、次男が突然左の乳首しか吸わなくなり、右の乳房がみるみるうちにガチガチになってしまいました。自力でできそうなことはあれこれしてみましたがなかなか解消せず、このまま乳腺炎なんて絶対イヤだと先生のところにお電話したのが、退院から一週間後のことでした。
久々に先生のところに行って言われたのが「おっぱいが詰まって固いから吸わないのよ」という一言。マッサージを受けたあとで次男に飲ませると、先生にも「飲みすぎ!」と言われるほど飲んでいました。長男の時は、母乳が出ていなかったのもそうですが、本人がなかなか飲めず、初めは一桁台を連発していたので、兄弟でもここまで違うかと衝撃でした。そして飲みにくいおっぱいでごめんよ、と心の中で次男に謝っていました。
 詰まりの原因については、私の食生活もさることながら、長男の卒乳時のケアをしなかったことも影響していたようです。
長男が1才半でなんの前触れもなく卒乳してから丸2年以上。その間ほとんど放ったらかし状態だったために、奥の方に残ってしまっていた母乳が詰まりの一因になっていたそうです。そんなの知らなかった!とこれまた衝撃でした。
長男の時、自宅に戻ったあとも大きなトラブルなく母乳育児ができていた私は、その後母乳外来に定期的にかかることもなかったため、誰にも「卒乳ケアをちゃんとしないと、第2子の時に困るよ!」ということを教えて貰えていなかったのでした。里帰り出産でなかったら、先生に相談してケアしてもらえたはずなのにと思うと、本当に悔やまれてなりません。
結局、久々にお電話してから自宅に戻るまで、一月半ほど通いました。
次男は黙っていてもグイグイ飲むので、情けないことに完全に私の乳腺の詰まりを取るためだけの通院でした。途中、何度か油断して詰まらせかけましたが、そのうち授乳の間隔が安定してくると授乳前の乳房の張りも和らいできました。自宅に帰る頃には、次男は生後1ヶ月半には見えないくらいの体格になり、最終的には片方2分ずつが基本の授乳時間になるほどになりました。きっとそのうち長男を追い越すことでしょう。
 今回のトラブルが起こったときにあまり焦らずにすんだのは、前回の経験から「もし困ったことがあっても先生に相談すれば大丈夫!」というのが頭にあったことが大きいと思います。
もちろん、困らないように準備するのが一番だとは思いますが、すぐに頼れる専門家がいるという安心感は何物にも代えがたいものでした。
先生には、長男に続いて今回も大変お世話になりました。
自宅に戻ってからは、これ以上のトラブルがないように食生活に気を付け、思った以上に発見の多い2人目育児を楽しみたいと思います。
本当にどうもありがとうございました。

私の一言
 

 良く聞く話で、一人目の時は母乳育児で育てたのに、2人目の時はおっぱいが出なかった、と聞くことがあります。機会が無ければ仕方がないことですが、1人目の卒乳の時に残っている残乳をそのままにしていれば、次回の時にお乳の管の中に詰まっていることになります。それが邪魔をして中々スムーズに乳汁が出ないことになるようです。また、後程乳腺の部分が痛みを感じたり、乳がんの心配をする方もおられます。
おっぱいのケアはそんなに一般的ではないのですが、何時も来院される母親達には、次回のお産のために、卒乳の後はきちんと残乳を処理しておくこと、後、お産をしないとすれば一生残ることになるので、その後の心配の原因を取り除こう、と言っております。
何時も書いていますが、育児を楽しいものにしなければ、日々辛さだけが残ります。母親自身の健康を大切にして、充分育児を楽しんでいただきたいものです。
このケースもアドバイスを良く聞いて、今はリズムカルに母乳育児をしているようです。また帰省されたときにお会いできるのが楽しみですね。