お母さんの感想文2019年10月

まつえ助産院  今月は初めての妊娠や出産する方は、今後どのような経過をたどり、育児に向かうのか、育児でどんなことがあるのか、漠然とした不安と現在の変化に合わせて、過ごされていると思います。このような経験した方もおられますよという内容です。参考になりますよ。

 

 

 

 

 妊娠中は、母乳は何もしなくても出るものだと思っていました。産院の母親学級では、母乳に関する説明は36週以降におっぱいマッサージをして下さいと言われただけでした。まさか、こんなに母乳のことで悩むとは思ってもみませんでした。

産後は、助産師さんからミルクの与え方の指導があり、赤ちゃんには初めからミルクをあげていました。まずは母体を休めさせることを優先していたのだと思いますが、母乳をあげるものだと思っていたので少し驚きました。産後3日目でおっぱいはカチカチに張りましたが、冷やすように言われ、ひたすら保冷剤で冷やしていました。初乳は出してもらいましたが、母乳はほとんど出ませんでした。私は母乳が出ない体質なのではないかとショックを受け、不安を抱えたまま退院となりました。ミルクだけで育てることも1つの選択だったのかもしれませんが、諦めきれませんでした。

退院後も赤ちゃんはおっぱいを吸ってくれず、乳頭保護器をつけてなんとか飲ませていました。生後1か月までは母乳のあとに毎回60~80mlのミルクを足していました。
母乳が出ないことについて、どこに相談してよいか分からず、完全母乳で育てている友達や保健師さんが訪問した際に相談していました。とにかく頻回授乳と夜間の授乳が大事だということで頑張りました。少しずつ母乳は出るようになりましたが、それでも1日200ml程ミルクを足していました。

産後1か月半ほど経ち、食欲が出るようになってからは、何でも食べられることに喜びを感じ、お祝いで訪問してくれる友達と宅配ピザやケーキなどを食べていました。段々とおっぱいがチクチクするようになってきましたが、何故そうなるのかが分かりませんでした。ついに、激しい痛みとともに、乳首に白斑ができてしまい、ここで初めて自分が乳腺炎になりかけていることが分かりました。

慌てて母乳外来がある病院をインターネットで検索し、松江先生の助産院のことを知りました。生後2か月の赤ちゃんを待ち時間の長い病院へ連れて行くのは大変だろうと思ったため、先生のところへ電話をしました。状況をお話すると、「今すぐ来て!」と言って下さり、急いで準備をして助産院へ行きました。おっぱいの状態を診てもらい、乳腺が詰まってひどい状態であることを言われました。マッサージは本当に痛かったのですが、1回で大分柔らかくなりました。また、母乳には和食が1番良く、パンや乳製品、脂っこい食べ物は母乳を詰まらせる原因であることを教えていただきました。ピザやケーキを食べ過ぎていたことが原因であったと確信しました。

マッサージにしばらく通うと痛みも和らぎ、白斑もなくなりました。また、食事を和食中心にしたことで、赤ちゃんの顔の湿疹も消え、なかなか落ちなかった自分の体重も徐々に減り、いかに母乳に悪い食生活をしていたかを痛感しました。

ミルクを止めてからしばらくは1日20回も授乳し、寝不足で大変でしたが、先生から「大丈夫!完母になれるよ!」と励まされ、頑張りました。1か月も経つと母乳量は安定し、1回の授乳で80ml出るようになりました。ゴクゴクと美味しそうに母乳を飲んでくれる赤ちゃんの姿を見ると、大変だったけど、諦めなくてよかったと思います。本当に完母になれるとは思っていなかったので、先生には感謝しかありません。

また、先生には赤ちゃんの成長で不安なことなど、些細なことでも気兼ねなく質問できます。その度に的確に答え下さるので、とても心強く思っています。これからも、トラブルのない母乳育児のために、定期的に通いたいと思います。

 

私の一言

 

 この方は今順調に母乳育児を楽しんで居られます。本当に良かったと心から思っています。妊娠中のおっぱいにも不安はなく、自然に母乳が出るのだろう位にしか思っていなくて、授乳できない現在にショックを受け、大分悩まれた様子でした。
母乳は、お産が終わると、おっぱいを作るホルモンが出てきて、2~3日後にいっぱい張ってきます。その時に授乳しようと思っても、張り過ぎた乳首は硬くて、赤ちゃんは楽な哺乳瓶に慣れてしまっていて、吸ってくれません。その結果母乳育児をあきらめてしまうことが多いようです。それを避けるためには、張る前の乳首を授乳してインプットする必要があります。哺乳瓶の前に最初の授乳が赤ちゃんにはとっても大事だという事です。その後に哺乳瓶を与えても大丈夫です。
人間の子を育てるのは人間のおっぱいです。それが原点と思って妊娠中からの準備が必要です。どうすればいいのか助産師のアドバイスを受けることを、また、私もお電話下さればアドバイスできます。待つのではなく積極的に動きましょう。